From:田村 巧次
金曜日の午前中も終わりに差し掛かるころ。
スマホの時計を見ると、11時30分。
もうすぐお昼ごはんだ!今日は何を食べようか。
なんて考えていたら、スマホのメール着信の音が鳴りました。
テーテテテーテッテテッテテー(宇宙戦艦ヤマトのOPをメール着信音にしています。)
携帯メール宛にメールが一通とどきました。
普段携帯メールには、迷惑メールくらいしか届かない。
しかも、最近はサーバー側のセキュリティ強化もあって、迷惑メールもほとんど届かなくなっていた。
珍しいこともあるもんだ。とスマホのロックをはずし、メールの差出人をみると、
母携帯となっている。
あれ?母?いつも連絡はLineでしているのに。
件名をみてみると・・・
【差出人】:母携帯
【件名】:
「あんたの部屋を掃除していたらこんなものが出てきたよ!」
これは、迷惑メールかなぁ・・・
と想いながらも、件名が秀逸すぎてついつい開いてしまいました。
以下、メール本文の抜粋です。
——————
あんたの部屋を掃除していたら、こんなものがでてきましたよ。
懐かしいね。
写真を添付したからみてみなさい。
URL:http://×××××.img.com
——————
「いや~秀逸です。」
どんな内容なんだろう。という誘惑に負けて、ついつい開いてしまいました。
そして、笑いました。
わたしの母も、わたしのことを「あんた」と呼ぶのです 笑
そう、この件名の出たしは「ペルソナ」への語りかけだったのです。
「みなさん」ではなく「あなた」にこそ届く
わたしは、「あんた」というワードと、送り主が「母携帯」となっていたことにより、ついついそのメールを開いてしまいました。
しかも、迷惑メールかな・・・という疑いを持ちながら。
そして、
「あんたの部屋を掃除していたらこんなものが出てきたよ!」
なんて言われると、わたしにも思い当たる節があったので、すこしドキっとしてしまいました。
いろんなことが頭をよぎったのです。
「もしかして、中学生の頃の恥ずかしいアレがでてきた?!」
「いやまてよ・・・もしかして小学生の頃のアレか?」
という思考でした。
そうなのです。
ひとは自分に思い当たる節があると、その文面に共感し、自分のことだ! と思い込むのですね。
「たったひとりのあなた」の為に文章を書くということは、共感してもらい「行動してもらう」為にはとても大切なことなのです。
この記事を読んでくれているあなたの場合、
「行動してもらう」 = 「購入・お問い合わせしてもらう」
となるでしょう。
今回の迷惑メールのペルソナ(ターゲット)は、
「親元を離れて暮らしている、30代男性」
という設定だったのだと思います。
「1000万円差し上げる方を探しています。」みたいな迷惑メールなら、絶対に開きませんよね。
でも、「誰」に向けて書いているのか? ということを明確にすることで、その記事・文章を読んだ人は、
「あ・・・これは自分のことかな。」
と考え、その記事に共感し、著者に信頼を寄せることになります。
今回の迷惑メールのように、この手法を悪用することには反対ですが、ぜひ、あなたが「誰」に向けて記事を書くか?ということがまだ明確になっていない場合は、一度考えてみてください。
「誰に届けるか」というペルソナを明確にすることで、あなたの書いた文章に信頼を寄せるひとが必ずいるはずです。
「みなさん」ではなく「あなた」に語り掛けましょう。
「たったひとり」に確実に届けば、100万の人に届く。
という言葉があるように。