「あなたは、オウンドメディアとは何ですか?」という問いに、正しく説明できるでしょうか?
こないだ制作会社だか、プロモーション代理店だかの若造がウチにやってきて、こんなことを言っていた・・・
「オウンドメディアが必須の時代なんです。」
「これからの時代、オウンドメディア、アーンドメディアを制するものが生き残れるんです。」
と。
正直、何を言ってるかよくわからなかったけど、とりあえず頷いて、わかるフリはしておいたが、何を伝えたかったのだろうか・・・
よくわからない横文字をしたり顔で羅列して帰っていったあのいけ好かない IT 系営業マンのせいで、無駄な時間を過ごしてしまった。
こんなこと、ありますよね?
この記事を読んでいただければ、こんなモヤモヤした、悔しい思いをせずに済みます。
しかも、「オウンドメディア」について詳しくなれることで、逆にその営業マンに質問返しをして黙らせることも可能です。
彼らに主導権を握られないためにも、知るべきことは知って有意義な時間を過ごしましょう。
オウンドメディアという言葉が浸透してしばらく経ちます。
まずは、オウンドメディアの定義や役割などを簡単に説明していきますね。
オウンドメディアとは?
「オウンドメディア」と聞くと、大きな企業が運営するブログ型メディアを思い浮かべる方も多いかと思います。
それも正解です。
しかし、オウンドメディア(Owned Media)を正しく定義すると、「自社が所有するメディア」という意味になります。
そのため厳密には「公式自社サイト(コーポレートサイト)や公式ブログ、自社で運営するECサイト」もオウンドメディアという括(くく)りになります。後で詳しく説明します。
「オウンドメディアとは?」で検索すると、必ず一緒に解説されている言葉があります。
それは、トリプルメディアという言葉です。
トリプルメディアとは
トリプルメディアとは、メディア戦略を考える時に利用するマーケティングチャネル(商品を生産者 → 消費者の手元に届けるまでの経路)を3つに分類したフレームワーク(枠組み・骨組み)です。
オウンドメディアも、トリプルメディアの1つです。
3つのメディアを知ることで、現在のWEBマーケティングの大きな枠組みを理解できます。
簡単に説明していきますね。
1.オウンドメディア
前述のとおり英語を直訳すると、「所有しているメディア」という意味です。
ブログや、自社の公式ホームページなどのことです。
ただし、多くの人の認知では、ブログ形式のWEBサイトの事を指すことがほとんどです。
スーツを着て、若者の間で流行っている枠の太い眼鏡をかけている若い、IT営業が、
「これからはオウンドメディアが重要でぇ~」とか言って来たら、こう切り返しましょう。
「どのメディアのことを指してそれを言ってるの? 自社ホームページのこと? それともブログのこと?」
「君ね、横文字使いたいのはわかるけど、ちゃんと言葉の意味も考えないと相手に伝わらないよ」
と。
言ってやりましたね。すこしだけスッキリしました。
オウンドメディアは名前の通り、自分で所有するメディアなので、作ったコンテンツが自分の資産となる大きなメリットがあります。
デメリットは、成果が出てくるまでに時間が掛かることです。
ペイドメディア
「Paid(払う)+メディア」でペイドメディアです。
読んで字のごとくコスト(お金)が発生します。
リスティング広告や、ディスプレイ広告など、費用を払って利用するメディアを指します。
素早い認知や集客に強味があり、新規顧客を獲得する際に有効です。
費用を支払うことですぐにコンテンツを見てもらうことができることが最大のメリットです。
デメリットは、広告費用を支払い続ける必要があり、自社の資産とはならないことです。
アーンドメディア
「earned(獲得する)+メディア」という意味で、ユーザーの信頼や支持を獲得するメディアのことです。
あまり聞きなれないと思いますが、この言葉が生まれた背景にはSNSが大きく関わっています。
以前までは、情報を発信したいとき、
- 「自社媒体で発信する方法」
- 「広告費用を支払って発信する方法」
という2択しかありませんでしたが、SNSの登場により、「ユーザーの手によって拡散される方法」という第3の選択肢が生まれました。
FacebookやTwitter、Instagramなどが普及していますが、拡散力が高く、ユーザー自身で拡散しているため、「情報の信ぴょう性が高いと思われることが多い」というメリットがあります。
デメリットは、その拡散力をコントロールすることができないということです。
下手を打つと「炎上」と呼ばれるような会社にとってマイナスイメージとなるようなことも・・・。
オウンドメディアとトリプルメディアの関係性-まとめ
ペイドメディアはお金を払い続けられれば、認知のコントロールも可能なメディアです。
ときにペイドメディアよりも強力な拡散力・認知力を持つのはアーンドメディアです。
しかし、拡散のコントロールはできません。しかし、昨今ではユーザーにとって、企業の思惑が混じらない信ぴょう性の高い情報源とされており、重要であることには間違いありません。
そのどちらにとっても欠かせない存在が、オウンドメディアです。
オウンドメディアで発信した情報をペイドメディアやアーンドメディアを使って拡散していきます。
そして、ペイドメディアからオウンドメディアへの新規顧客を誘導し、オウンドメディアで見込み顧客との関係を構築していきます。
また、アーンドメディアで拡散された情報をたどって、ユーザーがオウンドメディアへ誘導されます。
このように、オウンドメディアを成功させるためには、ペイドメディアとアーンドメディアをうまく活用していく必要があるのです。